11/7/03 METALLICA @ 国立代々木競技場第一体育館

待望のニューアルバム『ST.ANGER』を引っさげてMETALLICAの6年振りのジャパンツアー。METALLICA観戦は前回('97)LOAD-RELOADツアーでの名古屋レインボーホールに続いて2回目だ。
一時は、メンバーの精神的・肉体的苦痛のため中断することになったのだが、どういう話の展開か、METALLICAの所属事務所(Q-PRIME)とレコード会社やイベンターとの意志の疎通が上手くいっていなかったのか真相は未だに分からないが、ラーズの「首の回旋筋がが最近数週間にまた堪え難く痛みだした。」とか理由で中止になったが、その怪我が完治したからジャパンツアーは行うということになったのが、これまた不思議。メタルゴッド・伊藤政則氏ではないが数日で治るものなのか?そういう不安や疑問、一度下がったテンションは当然上がることもなく(西新宿でカークとロバートに会って、若干感動をおぼえたが)半信半疑のまま代々木体育館(2日目)で足を運んだ。

開場時間の18時頃に到着。今回はソールドアウトということもあって既にグッズ売り場は長蛇の列。
とりあえず、入場。場内はBGMにDEF LEPPARDの『ON THROUGH THE NIGHT('80)』アルバムが何度もリピートでかかってる。ジョーの下手ウマのヴォーカルが初々しい。今回一緒に来たLEPS好きのH珍は大喜びだー。場所はスタジアムやや前方。一番前では外人さん達が興奮している。

開演時間の19時から15分ほど、時間が押してBGMがLEPSからAC/DCの「IT'S LONG WAY TO THE TOP (IF YOU WANNA ROCK'N ROLL」に変わると、場内暗転。当然、大歓声の嵐。
格好いい「ECSTASY OF GOLD」が流れ、聞き覚えのあるSEへ。お〜
「BLACKEND」だ!今回のライブで聴きたかった曲の1曲だ。やっぱ、凄いよMETALLICA。ジェイムスのリフにカークのギターソロ。そこにヘタウマだけど、忙しいラーズのドラム。ロバートは『ST.ANGER』DVDライブでみたとおり、カニ歩きを連発。独特のアイデンティティーだ。グルーブ感は最高。
“ザンカザンカ、ザンカザンカ”とリフの嵐で続けざまに「FOUR HORSEMEN」へ。畳みかける。この曲も久々に聴いた。懐かしいなあ。ドラムが相変わらず走ったりして(笑)

ここでジェイムスのMC。「みんなに会いたかった。今日はスペシャルショウだ。」みたいなことを言ってる。
続く「RIDE THE LIGHTNING」この曲をライブで観たり聴いたりは初めてだ。お遊びで弾いているのは聴いたことがあるけど。
METALLICAで最も綺麗な曲の一つ「FADE TO BLACK」。客席から、ライターの灯があちこちで点く。感動的だ。
.「THE THING THAT SHOULD NOT BE」も初めてライブで聴いたけど、アルバムの印象と同じで、退屈だった。

新譜からは2曲。欧米のフェスやLINKIN PARKなどを従えての全米ツアーどおり、オープニングチューン「FRANTIC」とタイトル曲「ST.ANGER」。客の反応も悪くない。
相変わらず“Die Die”の大合唱が凄かった「CREEPING DEATH」、みんなで唄おう的にサビある「SEEK AND DESTROY」とクラシックスが続く。そして、銃声のSEで始まる「ONE」今日のハイライトはこの曲だった。自然とPVを思い出したりするのだが、当然ジェイソンの姿はそこにはない・・・
本編最後はリリース当初、世界で最も速い曲と言われた「WHIPLASH」。今日もいつもどおりの速さに圧倒された。

1回目のアンコールでは、イントロでラーズがアルペジオを弾きカークがドラムをたたくというお遊びを演出した、名曲「NOTHING ELSE MATTERS」。曲の途中まで、ジェイムス一人で弾き語りし途中で他のメンバーも参加してくるというもの。
そして、泣きのツインギターソロで客がそのメロディを唄うという貴重な体験をした「MASTER OF PUPPETS」。これも素晴らしかった。

2回目のアンコールで世界のトップバンドへとのし上げた『METALLICA』から、おなかにリフがつきささるグルーヴの塊「SAD BUT TRUE」。そして、この曲については最早説明不要。何百回聴いても飽きない「ENTER SANDMAN」。ここで大半の観客はもう終わりだと思ったが演奏後、観客からMETALLICAのロゴが入った日の丸国旗をプレゼント。ジェイムスもラーズもかなり嬉しそうだ。ジェイムスは、国旗をバスドラに付けてロバート以外の三人で記念撮影している。

ここで観客の誰もが必殺の「BATTERY」を期待した筈だが、IRON MAIDENの「RUN TO THE HILLS」をお遊びで演奏した後、何と「HIT THE LIGHTS」これも嬉しい誤算だった。そして、最後は、「DIE DIE MY DARLING」のカヴァーで、2時間半にも及ぶメタル尽くしのライブは終了した。勿論、満足したのは言うまでもない。

今回の中止騒動の罪滅ぼしかどうか分からないが、サービス精神旺盛のライブだった。そして、METALLICAはやはりメタルの王者だった。それは間違いない。それにしても見事なまでに、昔の曲をやるなんて。これって新譜のツアーじゃないの?来年、もう1回来るんかな。

SET LIST

01.ECSTASY OF GOLD(SE)〜BLACKEND
02.FOUR HORSEMEN
03.RIDE THE LIGHTNING
04.FADE TO BLACK
05.THE THING THAT SHOULD NOT BE
06.FRANTIC
07.CREEPING DEATH
08.ST.ANGER
09.SEEK & DESTROY
10.ONE
11.WHIPLASH

  1st encore
12.HARVESTER OF SORROW
13.NOTHING ELSE MATTERS
14.MASTER OF PUPPETS

  2nd encore
15.SAD BUT TRUE
16.ENTER SANDMAN

  3rd encore
17.HIT THE LIGHTS
18.DIE DIE MY DARLING (MISFITS COVER)

気になる内訳は
1st『KILL EM ALL』AHJP
2nd『RIDE THE LIGHTNING』BCF
3rd『MASTER OF PUPPETS』DM
4th『・・・AND JUSTICE FOR ALL』@IK
5th『METALLICA』LNO
8th『ST.ANGER』EG